基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門とも言われる国家資格です。

CBT方式になって通年受験できるようになりましたが、その分、参考書選びで合否が分かれやすい試験でもあります。

私自身、IT業界未経験で入社して、そこから勉強を始めて2ヶ月で合格しました。

勉強を始めた頃は「2進数って何?」という状態で、最初に開いた参考書は数ページで閉じました。

結局、自分のレベルに合った本に切り替えてから一気に進むようになり、短期間でも合格できました。

最初の1冊を間違えていなければもっと早く済んだとも思いますし、合わない本のまま続けていたら受かっていなかったかもしれません。

この記事では、そのときの経験をもとに、科目A(知識問題)と科目B(アルゴリズム・プログラミング)それぞれに合った参考書・問題集を7冊選びました。

未経験だけど短期間で受かりたい」、「どの本を買えばいいかわからない」という方の参考になればと思います。

この記事はこんな方に向けて書いています

・IT未経験で入社したばかりで、何から勉強すればいいかわからない
・参考書が多すぎて、どれを選べばいいか決められない
・できるだけ短期間・低コストで合格したい
・科目Bのアルゴリズム問題にどう対策すればいいか不安
・一度参考書を買ったけど、合わなくて挫折した経験がある

参考書を選ぶ前に知っておきたい3つのこと

1. 科目Aと科目Bでは求められる力が違う
科目Aはテクノロジ・マネジメント・ストラテジの幅広い知識を問う四択問題です。一方、科目Bは約8割がアルゴリズムと擬似言語の読解で、コードを1行ずつ追って動きを把握する力が求められます。1冊で両方を完璧にカバーするのは難しいため、それぞれに合った教材を選ぶのがポイントです。
2. 「テキスト+問題集+科目B対策」の3冊構成がバランスが良い
科目Aのテキストだけでは科目Bの擬似言語問題に対応しきれないことがほとんどです。テキスト+科目B専用の対策本+過去問題集の3冊を揃えるのが安定した構成です。「1冊で済ませたい」という方向けの選択肢も紹介します。
3. IT経験の有無で合う本が変わる
未経験の方にはイラストや図解が豊富な本、基礎がある方には要点がコンパクトにまとまった本が向いています。自分に合わない本を選ぶと途中で挫折しやすいので、ここは慎重に。

科目A|おすすめテキスト 4冊

初学者向けキタミ式イラストIT塾 基本情報技術者 令和08年

技術評論社 888ページ 2,420円(税込) 2025年12月発売

こんな方におすすめ

IT業界に入ったばかり、または業界外からこれから受験する方。参考書を開いても用語がわからず読み進められなかった経験がある方。活字より漫画やイラストの方が頭に入りやすい方。

IT系の知識がまったくない状態から読める、イラスト・漫画ベースのテキストです。

ネットワークやデータベースのような抽象的な概念も、4コマ漫画やキャラクターの会話で解説されるため、教科書を読んでいるという感覚がほとんどありません。

2024年版から科目Bの解説章が追加され、カバー範囲が広がりました。888ページとボリュームはありますが、イラストが多い分、実質的な文章量は他書より少なめです。

使ってみた感想

IT業界に転職する前、文系出身でプログラミング経験ゼロの状態で最初に手に取りました。

他のテキストは開いた瞬間に何が書いてあるかわからず閉じましたが、この本だけは漫画を読む感覚でページが進みました

特に2進数やネットワークの章はイラストのおかげで「なるほど、そういうことか」と腹落ちする場面が多かったです。

ただし科目Bの対策はこの1冊だけでは足りず、別途対策本を追加しました。

注意点:ページ数が多いため、試験まで1〜2ヶ月しかない場合は読み切れない可能性があります。時間に余裕がない方は栢木先生やみんなが欲しかった!を検討してください。

効率重視栢木先生の基本情報技術者教室 令和08年

技術評論社 592ページ 1,870円(税込) シラバス9.1対応

こんな方におすすめ

ITパスポートに合格済み、または業務で多少のIT知識がある方。試験まで時間がなく、要点だけを効率よく押さえたい方。通勤や通学のスキマ時間に少しずつ読み進めたい方。

「○○とくれば■■」という独自のキーフレーズで要点を暗記できるのが最大の特徴です。

キタミ式ほどイラストは多くありませんが、592ページとコンパクトにまとまっており、短期間で要点を押さえたい方に向いています。各章末に確認問題付き。

使ってみた感想

キタミ式で一通り学んだ後、復習用として使いました

「○○とくれば■■」のフレーズは試験当日に思い出せるくらい記憶に残ります。通勤電車でサッと確認するのにもちょうど良いサイズ感でした。

ただし、ゼロからこの本だけで理解するのはやや厳しいと感じたので、初学者はキタミ式を先に読むか併用するのがおすすめです。

1冊完結型いちばんやさしい 基本情報技術者 絶対合格の教科書+出る順問題集 令和8年度

SBクリエイティブ 800ページ 2,420円(税込)

こんな方におすすめ

何冊も買いたくない、1冊で済ませたい方。テキストと問題集を別々に買うのが面倒な方。まずは1冊だけ買って始めてみて、足りなければ追加するスタイルの方。

テキストと問題集が1冊にまとまった構成です。「何冊も買うのは避けたい」という方に支持されています。

出題頻度順に整理されており、頻出分野から効率よく学べます。ただし1冊に詰め込んでいる分、各分野の解説の深さはキタミ式や栢木先生にはやや及びません。

使ってみた感想

予算を抑えたかったのでこの1冊で挑戦しました。科目Aの知識問題はかなりカバーできました

ただし科目Bの擬似言語は演習量が足りず、結局「出るとこだけ!」を買い足しました。1冊完結を謳ってはいますが、科目Bに不安がある方は追加の対策本があった方が安心です。

定番・人気みんなが欲しかった! 基本情報技術者の教科書&問題集 2026年度版

TAC出版 824ページ 1,980円(税込) シラバス9.2対応

こんな方におすすめ

フルカラーで見やすいレイアウトを重視する方。通勤中や休憩中にスマホアプリで問題を解きたい方。最新のシラバスに確実に対応しているテキストを選びたい方。

資格試験の大手TACが手がけるフルカラーテキストです。

スマホアプリと連携しており、移動中にアプリで問題演習ができるのが他書にない強みです。最新のシラバス9.2対応で、価格も1,980円と手頃。迷ったらこれ、と言われることも多い定番書です。

使ってみた感想

フルカラーで見やすく、通勤中にスマホアプリで問題を解けるのが便利でした。

ただ、IT用語の説明がやや淡白に感じる箇所もあり、まったくの未経験者は「もう少し噛み砕いてほしい」と思う場面があるかもしれません。ある程度の基礎がある方や、2冊目としては非常に優秀です。

科目B|おすすめ対策テキスト

科目B特化出るとこだけ! 基本情報技術者[科目B]第4版

翔泳社 360ページ 1,980円(税込)

こんな方におすすめ

科目Aのテキストは決まったけど、科目Bをどう対策するかわからない方。擬似言語やアルゴリズムの問題を見て「何が書いてあるのかわからない」と感じた方。プログラミング経験がゼロの方。

科目Bの擬似言語問題に特化した専門書です。

コードを1行ずつ追いかけて変数の変化を書き出す「トレース」という手法を段階的に訓練できます。プログラミング未経験者が最もつまずきやすい「コードの流れを頭の中で再現する力」を鍛えるのに最適です。

使ってみた感想

科目Aは参考書で何とかなりましたが、科目Bの擬似言語は「何をやっているのかまったくわからない」状態でした。

この本のトレース練習を繰り返すうちに、「この変数はここで値が変わるのか」と手を動かしながら理解できるようになりました

正直、この本がなければ科目Bは不合格だったと思います。

問題集|おすすめ 2冊

演習量重視基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集 令和08年

技術評論社 432ページ 1,540円(税込) 2025年9月発売

こんな方におすすめ

とにかく多くの過去問を解いて本番に備えたい方。テキストは一通り読み終わって、あとは演習で仕上げる段階の方。1冊で模擬試験と過去問の両方をカバーしたい方。

本書収録の模擬試験4回分に加え、Webダウンロードで過去22回分の問題と解説が手に入ります。

基本情報技術者試験は過去問の焼き直しや類似問題が多いため、どれだけ解いたかが得点に直結します。解説も「なぜ正解か・なぜ不正解か」まで丁寧です。

使ってみた感想

Webダウンロードで手に入る過去問の量に驚きました。通算で10回分以上解きましたが、本番で「これ見たことがある」という問題が何問も出ました

解説を読むだけで知識が定着する感覚があり、コスパも1,540円と最安クラスです。

読みやすさ重視かんたん合格 基本情報技術者過去問題集 令和8年度

インプレス 472ページ 1,650円(税込) 2025年9月発売

こんな方におすすめ

過去問の解説が長いと読む気がなくなる方。1日の勉強時間が30分〜1時間程度で、少しずつ進めたい方。パーフェクトラーニングの解説が硬いと感じた方。

解説の読みやすさに定評がある問題集です。

パーフェクトラーニングの解説がやや硬いと感じる方にはこちらが合うかもしれません。問題数では劣りますが、1問ごとの解説が簡潔で、短い学習時間でも効率よく回せます。

使ってみた感想

書店で両方を見比べて、解説の読みやすさでこちらを選びました。「朝30分で5問解いて解説を読む」というルーティンが作りやすかったです。

ただ演習量はパーフェクトラーニングの方が多いので、時間に余裕がある方はそちらが無難です。

7冊 比較一覧

No.書籍名カテゴリ対象ページ価格ひとこと
1キタミ式イラストIT塾科目Aテキスト初学者8882,420円イラストでゼロから理解
2栢木先生の基本情報技術者教室科目Aテキスト初学者〜中級5921,870円キーフレーズで効率暗記
3いちばんやさしい 絶対合格の教科書テキスト+問題初学者〜中級8002,420円1冊完結でコスパ良し
4みんなが欲しかった!テキスト+問題初学者〜中級8241,980円フルカラー+アプリ連携
5出るとこだけ![科目B]科目B対策全レベル3601,980円擬似言語トレース特化
6パーフェクトラーニング問題集全レベル4321,540円模擬4回+過去22回Web付
7かんたん合格問題集全レベル4721,650円解説が読みやすい

レベル別おすすめ組み合わせ

IT未経験から始める方

キタミ式イラストIT塾 + 出るとこだけ![科目B] + パーフェクトラーニング過去問題集

イラストでゼロから理解し、科目Bを専用書で補強、過去問で仕上げる王道ルートです。

合計:約5,940円
多少のIT知識がある方

栢木先生の基本情報技術者教室 + パーフェクトラーニング過去問題集

要点を効率よく押さえて過去問で仕上げるスタイルです。科目Bに不安があれば「出るとこだけ!」を追加してください。

合計:約3,410円(科目B本追加で5,390円)
最短・最安で合格を狙う方

いちばんやさしい(または みんなが欲しかった!) + 必要に応じて出るとこだけ!

1冊完結型テキストで科目Aをカバーし、科目Bは必要に応じて追加。費用を最小限に抑えたい方向けです。

合計:約1,980〜4,400円

まとめ

参考書選びで大切なのは「自分のレベルに合った本を選ぶこと」と「科目Bを甘く見ないこと」の2点です。

科目Aは暗記中心なのでどのテキストでも一定の効果がありますが、科目Bの擬似言語問題はプログラミング未経験者にとって最大の壁です。

科目B専用の対策本を1冊加えるだけで合格率は大きく変わるので、ぜひ検討してみてください。

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