対象試験と出題頻度

ONU(光回線終端装置)は、基本情報技術者・応用情報技術者で出題されるネットワーク分野のテーマです。

FTTH接続のネットワーク構成図が問題文に登場し、ONUやルータの役割を正しく把握できているかが問われます。

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対象試験:
基本情報技術者
応用情報技術者
出題頻度:
★★☆☆☆
ランクC(応用)余裕があれば覚える

用語の定義

情報処理試験を勉強していると、「ONUって何?ルータやモデムと何が違うの?」と混乱しがちです。

ONU(Optical Network Unit:光回線終端装置)とは、一言で言うと

 「光ファイバを通る光信号と、LAN側で使う電気信号を相互に変換する装置」

のことです。

イメージとしては、「外国語の同時通訳者」です。

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光ファイバという「外国語」で届いたデータを、PCやルータが理解できる「日本語(電気信号)」にリアルタイムで翻訳し、逆方向も同じように変換してくれる。それがONUの役割です。

📊 ONU(光回線終端装置)の基本情報

項目 内容
正式名称 Optical Network Unit(オプティカル・ネットワーク・ユニット)
日本語名 光回線終端装置
設置場所 加入者宅(ユーザ側)
主な機能 光信号 ⇔ 電気信号の相互変換

解説

FTTH(Fiber To The Home)では、通信事業者の局舎から自宅まで光ファイバケーブルが敷設されます。

しかし、PCやルータなどのLAN機器は電気信号で通信するため、光信号のままでは利用できません。

 

この「光」と「電気」のギャップを埋めるために、加入者宅の光ファイバ終端に設置されるのがONUです。

▶ ONUの動作の流れ(クリックで展開)

通信事業者の局舎側にはOLT(Optical Line Terminal:局側光回線終端装置)が設置されています。

OLTから送られてきた光信号はスプリッタで分岐し、各加入者宅のONUに届きます。

 

ONUは受信した光信号を電気信号に変換し、LANポートからブロードバンドルータやPCへ渡します。上り方向では逆に、LAN側の電気信号を光信号に変換してOLTへ送り返します。

 

この変換処理はOSI基本参照モデル物理層で行われます。ONUはあくまで信号の「変換装置」であり、IPアドレスの割り当てやルーティングは行いません。

▶ 混同しやすい機器との違い(クリックで展開)

ここだけは確実に押さえてください。ONUと名前や見た目が似ている機器が2つあります。

機器名 役割 覚え方のポイント
ONU 光信号と電気信号を相互変換する 光ファイバ専用の「翻訳機」
モデム アナログ信号とデジタル信号を相互変換する 電話回線(ADSL等)用の「翻訳機」
ルータ IPアドレスをもとにパケットを転送し、異なるネットワークを接続する 信号の変換ではなく「経路の案内役」

最大の区別ポイントは「何を変換するか」です。

ONUは「光 ⇔ 電気」、モデムは「アナログ ⇔ デジタル」、ルータはそもそも信号変換ではなくパケットの中継を行います。

では、この用語が試験でどのように出題されるか見ていきましょう。

💡 ONU(光回線終端装置)の核心を3行で

・光ファイバの光信号とLAN側の電気信号を相互変換する、加入者宅に設置される装置
・モデムは「アナログ ⇔ デジタル」変換、ONUは「光 ⇔ 電気」変換と整理する
・FTTH接続のネットワーク構成図では「光ファイバ側の終端」に位置する


試験ではこう出る!

ONUは、FTTHを利用したネットワーク構成を題材にした問題の中で登場します。

ONU単体の定義を正面から問う出題は少なく、構成図中にONUが描かれたうえで伝送速度の計算やNAPTなど別の論点が問われるパターンが中心です。

📊 過去問での出題実績(クリックして表示)
試験回 出題内容 問われたポイント
AP H28春
午前 問32
PC―LAN―ブロードバンドルータ―ONU―FTTHの構成図で、ファイルのダウンロード時間を求める問題。 ・ONUの位置と役割を構成図から読み取れるか
・ボトルネックとなる伝送速度の特定
FE R01秋
午前 問33
PC―ハブ―装置A―ONU―インターネットの構成図で、1つのグローバルIPアドレスで複数PCが接続するために必要な機能を選ぶ問題。 ・正解はNAPT(IPマスカレード)
・ONUは構成図の前提知識として登場

📝 IPA試験での出題パターン

パターン1:「構成図+伝送速度の計算」
FTTH回線にONUとブロードバンドルータが接続された構成図が示され、ダウンロード時間や回線利用率を計算させる形式。ONU自体の知識より、構成図を正しく読み取ってボトルネックを特定する力が問われる。

 

パターン2:「構成図+ネットワーク機能の特定」
ONUを含むネットワーク構成の中で、NAPTやDHCPなどの機能を選ばせる形式。ONUが何の装置かを知っていれば、構成図を素早く読み飛ばして本題に集中できる。

 

試験ではここまででOKです。「ONUは光と電気の変換装置で、FTTH構成図の光ファイバ側終端にある」と覚えておけば、どちらのパターンにも対応できます。深追いは不要です。


【確認テスト】理解度チェック

ここまでの内容を理解できたか、簡単なクイズで確認してみましょう。


Q. FTTH接続で使用されるONU(光回線終端装置)の役割として、最も適切なものはどれでしょうか?

  • A. 光ファイバを通る光信号と、LAN側で使う電気信号を相互に変換する。
  • B. 電話回線のアナログ信号とコンピュータのデジタル信号を相互に変換する。
  • C. IPアドレスをもとにパケットの最適な転送経路を判断し、異なるネットワーク間を中継する。

正解と解説を見る

正解:A

解説:
ONU(Optical Network Unit)は、FTTH回線の加入者宅側に設置され、光ファイバの光信号とLANケーブルの電気信号を相互に変換する装置です。

選択肢Bはモデム(変復調装置)の説明です。モデムはADSLなどの電話回線で使われ、アナログ信号とデジタル信号を変換します。光信号の変換は行いません。選択肢Cはルータの説明です。ルータはネットワーク層でパケットを中継する装置であり、信号の物理的な変換は行いません。


よくある質問(FAQ)

Q. ONUとホームゲートウェイは何が違いますか?

ホームゲートウェイ(HGW)は、ONUの光電変換機能に加えてルータ機能やひかり電話の通話機能を1台に統合した装置です。NTTのフレッツ光でひかり電話を契約すると、ONUの代わりにホームゲートウェイが設置されます。IPA試験ではホームゲートウェイが直接問われることはないので、「ONUに追加機能を載せた一体型機器」と認識しておけば十分です。

Q. ONUの対向にある「OLT」とは何ですか?

OLT(Optical Line Terminal)は通信事業者の局舎側に設置される光回線終端装置です。ONUが加入者宅側、OLTが局舎側と覚えてください。OLTは1台で複数のONUを収容でき、PON(Passive Optical Network)方式ではスプリッタを介して最大32〜128台のONUを束ねます。

Q. ONUは自分で用意するものですか?

通常は通信事業者(NTT東西やKDDIなど)からレンタルで提供されます。ONUの所有権は事業者側にあり、解約時には返却が必要です。自前で購入・設置するケースは一般家庭ではほぼありません。