情報処理試験を勉強していると、「CD・DVD・Blu-rayって、結局何が違うの?」と混乱しがちです。この記事では、光ディスクの種類・容量・レーザーの違いを図解つきで整理し、試験で確実に得点できるレベルまで引き上げます。

対象試験と出題頻度

光ディスクは、ITパスポート・基本情報技術者・応用情報技術者で出題されるテーマです。

「CD・DVD・BDの容量を比較する問題」や「ROM・R・RWなどの記録方式を区別させる問題」が定番化しています。

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対象試験:
ITパスポート
基本情報技術者
応用情報技術者
出題頻度:
★★★☆☆
ランクB(標準)覚えておくと有利

用語の定義

光ディスク(Optical Disc)とは、一言で言うと

 「レーザー光を使ってデータの読み書きを行う、円盤型の記録媒体

のことです。

イメージとしては、溝の幅が違う3種類のレコード盤です。

レコード盤は針で溝をなぞって音を再生します。光ディスクも同じ発想で、レーザー光で記録面の微細な凹凸やマークを読み取ります。

溝が細かいほど同じ面積に多くの情報を詰め込めるため、CD → DVD → BD の順に溝(トラックピッチ)が狭くなり、容量が大きくなります。

📊 光ディスクの基本情報

項目 内容
英語名 Optical Disc
分類 補助記憶装置(外部記憶装置)の記録媒体
代表的な種類 CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc)
読み書きの原理 レーザー光を記録面に照射し、反射光の違いで0/1を識別
ディスク直径 いずれも12cm(標準サイズ)

解説

コンピュータのデータを長期間保管したり、配布したりする手段として、磁気ディスク(HDD)とは別に「光を使った記録媒体」が1980年代から普及してきました。

音楽CDに始まり、映像の大容量化に対応してDVD、さらにハイビジョン映像を収録するためにBDが登場した、という流れです。

CD・DVD・BDの容量とレーザーの違い

3種類の光ディスクを分けるポイントは「使用するレーザー光の波長」と「それによって決まる記録容量」です。

波長が短いほど光のスポットが小さくなり、記録面に高密度でデータを書き込めます。

📊 CD・DVD・BD 比較表

項目 CD DVD BD
容量(1層) 約700MB 約4.7GB 約25GB
容量(2層) 約8.5GB 約50GB
レーザー波長 780nm(赤外) 650nm(赤色) 405nm(青紫色)
トラックピッチ 1.6μm 0.74μm 0.32μm
主な用途 音楽、小容量データ 映画、中容量データ HD映像、大容量データ

図解:レーザー波長と記録密度の関係

波長が短いほどレーザーの焦点が細くなり、同じ12cmの盤面でもより多くのデータを詰め込めます。

以下の図で視覚的に確認してください。

レーザー波長と記録密度のイメージ

CD

780nm(赤外)

約700MB

スポット:大

DVD

650nm(赤色)

約4.7GB

スポット:中

BD

405nm(青紫)

約25GB

スポット:小

▲ 波長が短い = スポットが小さい = 高密度記録が可能 = 大容量

記録方式の3分類:ROM・R・RW

CD・DVD・BDにはそれぞれ「読み出し専用」「追記型」「書き換え型」の3つの記録方式があります。

サフィックス(末尾の記号)で区別するのがポイントです。

サフィックス 意味 特徴 具体例
-ROM Read Only Memory 工場で製造時にデータを書き込み済み。利用者は読み出ししかできない CD-ROM、DVD-ROM、BD-ROM
-R Recordable 1回だけ書き込み可能。書き込んだ部分は消去できない CD-R、DVD-R、BD-R
-RW / -RE ReWritable / Recordable Erasable 何度でも書き換え可能。BDでは「BD-RE」と呼ぶ CD-RW、DVD-RW、BD-RE

加えて、DVDにはDVD-RAMという規格もあります。

これはRW同様に書き換え可能ですが、HDDのようにランダムアクセスできる点が特徴です。現在は普及が限定的ですが、過去問の選択肢に登場するため覚えておいてください。

図解:記録方式の違い

ROM・R・RW(RE)の違い

-ROM

読み出し専用

📖

書き込み:✕
書き換え:✕

-R

追記型(1回のみ)

✏️→📖

書き込み:1回のみ
書き換え:✕

-RW / -RE

書き換え型(何度でも)

✏️🔄📖

書き込み:何度でも
書き換え:○

※ BDの書き換え型は「BD-RE(Recordable Erasable)」という名称になる

何となくで覚えたい人向け:ざっくり整理

CD → 容量小(約700MB)。音楽CDが代表格。レーザーは赤外線(780nm)。

DVD → 容量中(約4.7GB)。映画1本が入る。レーザーは赤色(650nm)。

BD → 容量大(約25GB)。HD映像を丸ごと収録できる。レーザーは青紫色(405nm)。

ROM → 読むだけ。R → 1回だけ書ける。RW/RE → 何度でも書き換えOK。

「波長が短い = 容量が大きい」。これだけ覚えれば試験の大半に対応できる。

では、このテーマが試験でどのように出題されるか見ていきましょう。

💡 光ディスクの核心を3行で

・CD(780nm / 約700MB)→ DVD(650nm / 約4.7GB)→ BD(405nm / 約25GB)の順に波長が短く、容量が大きい
・記録方式はROM(読み出し専用)、R(追記1回)、RW/RE(書き換え可能)の3分類
・大容量化の原理は「レーザー波長を短くして記録密度を高める」こと


試験ではこう出る!

光ディスクに関する問題は、IP・FEで定期的に出題されています。出題パターンは大きく3つに分かれます。

📊 過去問での出題実績

試験回 出題内容 問われたポイント
IP R5
問88
読出し専用のDVDはどれか選ぶ問題 ・正解は「DVD-ROM」
・DVD-R、DVD-RAM、DVD-RWとの区別がひっかけ
IP H28秋
問56
直径12cmの記憶媒体で容量が最も大きいものを選ぶ問題 ・正解は「BD-R」
・CD-R、DVD-R、DVD-RAMが比較対象
IP H27秋
問47
繰り返し書き換え可能な光ディスクを選ぶ問題 ・正解は「DVD-RW」
・BD-R、CD-Rは追記型のため不正解
FE H14秋
問23
DVDの大容量化を可能にしている理由を選ぶ問題 ・正解は「レーザー光線の波長が短い」
・磁気ヘッドやレーザー光度はひっかけ

📝 IPA試験での出題パターン

パターン1:「容量の大小を比較せよ」(IP)
BD-R、CD-R、DVD-Rなど複数の記録媒体が並び、容量が最も大きい(または小さい)ものを選ばせる形式。BD > DVD > CD の順序を即答できればOK。

 

パターン2:「記録方式を区別せよ」(IP)
ROM、R、RW(RE)、RAMの違いを問う形式。「読み出し専用 = ROM」「1回だけ書き込み = R」「書き換え可能 = RW/RE」の3分類を正確に区別できるかが勝負。

 

パターン3:「大容量化の原理を選べ」(FE)
「レーザー波長が短い」が正解。磁気ヘッドの記述はHDDの話であり、光ディスクには該当しない。ここだけは確実に押さえてください。

 

試験ではここまででOKです。トラックピッチの具体的な数値や記録層の物理構造まで問われることはないため、深追いは不要です。


【確認テスト】理解度チェック

ここまでの内容を理解できたか、簡単なクイズで確認してみましょう。


Q. 直径12cmの光ディスクに関する説明として、最も適切なものはどれでしょうか?

  • A. BDはCDやDVDよりも波長の短い青紫色レーザー(405nm)を使用するため、同じディスクサイズでも約25GB(1層)の大容量記録が可能である。
  • B. DVD-Rは何度でもデータの書き換えが可能な光ディスクであり、繰り返しバックアップ用途に適している。
  • C. CDはDVDやBDと同じ赤色レーザーを使用しており、容量の違いはディスクの回転速度のみによって生じる。

正解と解説を見る

正解:A

解説:
BDは波長405nmの青紫色レーザーを採用しており、レーザースポットが小さくなることで記録密度を高め、1層あたり約25GBの容量を実現しています。

選択肢Bは誤りです。DVD-Rの「R」はRecordable(追記型)を意味し、書き込みは1回限りです。繰り返し書き換えが可能なのはDVD-RWやDVD-RAMです。選択肢Cも誤りです。CDは赤外線レーザー(780nm)、DVDは赤色レーザー(650nm)、BDは青紫色レーザー(405nm)とそれぞれ異なる波長を使用しており、容量の違いは回転速度ではなくレーザー波長による記録密度の差に起因します。


よくある質問(FAQ)

Q. 光ディスクとHDD・SSDは記憶階層上で同じ位置ですか?

同じ「補助記憶装置」に分類されます。ただし、HDDやSSDがシステム内蔵のストレージとして常時使用されるのに対し、光ディスクは「可搬型メディア」として配布・バックアップ・アーカイブ用途が中心です。アクセス速度もHDD・SSDに比べて遅く、ランダムアクセス性能も低いため、日常的な読み書きには向きません。

Q. BD-RとBD-REの違いは何ですか?

BD-Rは1回だけ書き込み可能な「追記型」で、書き込んだデータは消去できません。BD-RE(Recordable Erasable)は何度でも書き換えが可能な「書き換え型」です。DVDにおけるDVD-RとDVD-RWの関係と同じ構造です。なお、DVDの書き換え型は「RW(ReWritable)」ですが、BDでは「RE」と呼ぶ点が試験のひっかけになり得ます。

Q. DVD-RAMとDVD-RWはどう違いますか?

どちらも書き換え可能ですが、仕組みが異なります。DVD-RAMはセクタ単位でランダムアクセスが可能で、HDDに近い感覚で使えます。書き換え回数も約10万回と非常に多い点が特徴です。一方、DVD-RWはシーケンシャルに近い方式で書き換え回数も約1,000回程度です。過去問では「DVD-RAM」が選択肢に登場した際に「書き換え可能=RWと同じ」と早合点しないよう注意が必要です。

Q. 光ディスクは実務で今も使われていますか?

個人用途ではUSBメモリやクラウドストレージに置き換わりつつありますが、業務用途ではまだ利用されています。特に長期アーカイブの分野では、光ディスクは経年劣化に強く保管コストが安いため、官公庁の公文書保管や医療データのバックアップに採用されています。パナソニックやソニーが開発した「アーカイバルディスク」は1枚で数百GBの容量を持ち、100年以上の保存に耐えるとされています。