対象試験と出題頻度
リピータ(Repeater)は、基本情報技術者・応用情報技術者で出題されるテーマです。
LAN間接続装置の比較問題として定番化しており、「ブリッジ」「ルータ」「ゲートウェイ」との動作階層の違いを正確に区別できるかが問われます。
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基本情報技術者
応用情報技術者
★★★☆☆
ランクB(標準)覚えておくと有利
用語の定義
情報処理試験を勉強していると、「リピータって結局何?ハブと何が違うの?」と混乱しがちです。
リピータ(Repeater)とは、一言で言うと
「伝送路の途中で弱くなった電気信号を増幅・整形し、伝送距離を延長する中継装置」
のことです。
イメージとしては、「伝言ゲームの途中に立つ、声を正確に大きくしてくれる拡声器係」です。
長い廊下の端から端へ声を届けたいとき、途中で声は小さくなります。
途中に拡声器係を置けば、声を元通りの大きさに戻して次の人に渡せます。リピータは、この役割をネットワークの電気信号に対して行う装置です。
📊 リピータの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 英語名 | Repeater(repeat=繰り返す) |
| 動作階層 | OSI基本参照モデル 第1層(物理層) |
| 主な役割 | 電気信号の増幅・整形による伝送距離の延長 |
| 派生機器 | リピータハブ(複数ポート版のリピータ) |
解説
LANケーブルを流れる電気信号は、距離が長くなるほど減衰(弱くなること)し、波形も崩れていきます。一定の距離を超えると受信側が正しく「0」と「1」を判別できなくなり、通信エラーが発生します。
この物理的な限界を突破するために開発されたのがリピータです。
▶ リピータの動作の仕組み(クリックで展開)
▶ 他のLAN間接続装置との比較(クリックで展開)
では、この用語が試験でどのように出題されるか見ていきましょう。
💡 リピータの核心を3行で
・OSI基本参照モデルの第1層(物理層)で動作し、電気信号を増幅・整形して伝送距離を延長する
・MACアドレスやIPアドレスは一切参照せず、信号を無条件に中継する
・「リピータ→ブリッジ→ルータ→ゲートウェイ」の階層対応を丸ごとセットで押さえる
試験ではこう出る!
リピータは、LAN間接続装置の比較問題として基本情報技術者・応用情報技術者で繰り返し出題されています。
出題パターンは大きく2つに分かれます。
📊 過去問での出題実績(クリックして表示)
| 試験回 | 出題内容 | 問われたポイント |
|---|---|---|
| FE R6 科目A 問8 |
LAN間接続装置に関する記述のうち適切なものを選ぶ問題。 | ・「同種のセグメント間で信号を増幅し伝送距離を延長」=リピータ ・ゲートウェイやブリッジの記述がひっかけ |
| FE H30秋 午前 問32 |
R6科目A問8と同一の問題構成(流用問題)。 | ・FEでは同じ問題が繰り返し出題される典型例 ・選択肢の文面もほぼ同一 |
| FE H25秋 午前 問34 |
OSI基本参照モデルの物理層で接続する装置を選ぶ問題。 | ・「物理層で接続」というキーワードでリピータを特定 ・ブリッジ(第2層)やルータ(第3層)との区別 |
| AP H22秋 午前 問33 |
LAN間接続装置に関する記述のうち適切なものを選ぶ問題。 | ・FE H30秋 問32と同一の出題構成 ・FEとAPで同じ問題が使い回される好例 |
📝 IPA試験での出題パターン
パターン1:「LAN間接続装置の説明で正しいものを選べ」
リピータ・ブリッジ・ルータ・ゲートウェイの記述が4つ並び、正しいものを選ぶ形式。ひっかけとして「ブリッジはIPアドレスで中継する」「ルータはMACアドレスで中継する」と逆に書かれることが多い。「信号の増幅」「伝送距離の延長」が含まれていればリピータで確定。
パターン2:「物理層で動作する装置を選べ」
OSI基本参照モデルの特定の層で動作する装置を選ばせる形式。「物理層=リピータ」「データリンク層=ブリッジ」「ネットワーク層=ルータ」の3点セットを覚えていれば即答できる。
試験ではここまででOKです。リピータの内部回路やイーサネット規格ごとの最大セグメント長まで問われることはないので、深追いは不要です。
【確認テスト】理解度チェック
ここまでの内容を理解できたか、簡単なクイズで確認してみましょう。
Q. リピータの説明として、最も適切なものはどれでしょうか?
- A. MACアドレスを参照してフレームの宛先を判別し、該当するポートにだけデータを転送する装置。
- B. 同種のセグメント間で減衰した電気信号を増幅・整形し、伝送距離を延長する装置。
- C. IPアドレスを参照して最適な経路を選択し、異なるネットワーク間でパケットを中継する装置。
正解と解説を見る
正解:B
解説:
リピータはOSI基本参照モデルの第1層(物理層)で動作し、電気信号を増幅・整形することで伝送距離を延長します。データの中身やアドレス情報は一切参照しません。
選択肢Aはブリッジ(L2スイッチ)の説明です。MACアドレスによるフレーム転送は第2層の機能であり、リピータにはこの判別能力がありません。選択肢Cはルータ(L3スイッチ)の説明です。IPアドレスによる経路選択は第3層の機能です。
よくある質問(FAQ)
Q. リピータとリピータハブは何が違いますか?
リピータはポートが2つで、1対1のセグメント間を接続する装置です。リピータハブはポートを複数搭載しており、あるポートから入った信号を他のすべてのポートにそのまま転送します。動作階層はどちらも第1層(物理層)で同じですが、リピータハブは「複数の端末を集線する」機能を持つ点が異なります。
Q. 現在の実務でもリピータは使われていますか?
単体のリピータはほぼ使われていません。現在はスイッチングハブ(L2スイッチ)が主流で、信号の増幅機能も内蔵しています。ただしWi-Fi中継器(無線リピータ)は家庭やオフィスで広く使われており、無線信号を受信・増幅して再送信する仕組みはリピータの概念そのものです。
Q. リピータはコリジョン(衝突)を分離できますか?
できません。リピータは信号をそのまま全ポートに中継するため、コリジョンドメイン(衝突が伝わる範囲)は分離されません。コリジョンドメインを分離できるのは第2層で動作するブリッジやスイッチングハブです。この違いは応用情報技術者の選択肢で出ることがあるので、頭に入れておくと安心です。